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【展覧会】「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン)の西日本では初めてとなる大回顧展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」が兵庫県立美術館にて2022 年12月13日から開催が決定

NEW 【展覧会】「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン)の西日本では初めてとなる大回顧展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」が兵庫県立美術館にて2022 年12月13日から開催が決定

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アート新情報では、日本全国で開催されているおすすめの展覧会やアートイベントをピックアップして、みどころや開催期間・会場・巡回展などの情報をまとめました。

「もの派」を代表する美術家、李禹煥の西日本では初めてとなる大回顧展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」が兵庫県立美術館にて2022年12月13日(火)〜2023年2月12日(日)まで開催が決定。本展のみどころや展示作品などをご紹介します。

※以下、画像と展覧会説明はプレスリリースから引用

「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」概要

国際的にも大きな注目を集めてきた「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン、1936年生)の待望の日本での大規模な回顧展を開催します。
東洋と西洋のさまざまな思想や文学を貪欲に吸収した李は、1960年代から現代美術に関心を深め、60年代後半に入って本格的に制作を開始しました。

視覚の不確かさを乗り越えようとした李は、自然や人工の素材を節制の姿勢で組み合わせ提示する「もの派」と呼ばれる動向を牽引しました。また、すべては相互関係のもとにあるという世界観を、視覚芸術だけでなく、著述においても展開しました。

李の作品は、芸術をイメージや主題、意味の世界から解放し、ものともの、ものと人との関係を問いかけます。それは、世界のすべてが共時的に存在し、相互に関連しあっていることの証なのです。奇しくも私たちは、新型コロナウィルスの脅威に晒され、人間中心主義の世界観に変更を迫られています。

李の思想と実践は、未曾有の危機を脱するための啓示に満ちた導きでもあります。

本展では、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた〈関係項〉シリーズ、そして、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に会します。また、李の創造の軌跡をたどる過去の作品とともに、新たな境地を示す新作も出品される予定です。

本展の見どころ

西日本では初めての大回顧展

「もの派」を代表する美術家、李禹煥の大規模な回顧展は、西日本では初めての開催となります。
※本展は2022年8月から国立新美術館で開催された展覧会が巡回するものです。ただし出品作品は一部異なります。

兵庫県立美術館だけで見られる新作を設置

安藤忠雄設計による兵庫県立美術館の建築に合わせ、屋外にも新作が設置されます。

李禹煥が自ら展示構成を考案

本展は、李禹煥が自ら展示構成を考案しました。1960年代の最初期の作品から最新作まで、李の仕事と経過と性格を網羅的に浮き彫りにするものです。

本展は、彫刻と絵画の2セクションに大きく分かれています。彫刻と絵画の展開の過程が、それぞれ時系列的に理解できるように展示されます。

音声ガイドは中谷美紀さん

俳優の中谷美紀さんがナビゲーターを務める音声ガイドは、なんと無料。

お手持ちのスマートフォンで簡単にご利用頂けます。世界各地で李禹煥の作品をご覧になっている中谷美紀さんが、鑑賞ポイントをご案内。作家本人や本展担当キュレーターによる解説のほか、時折、李禹煥と中谷美紀さんとの対話も繰り広げられます。ぜひお楽しみください。

本展の内容

作品:三連画《風景Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ》

展覧会冒頭に展示されるカンヴァスにピンクの蛍光塗料を用いた三連画《風景Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ》(1968年)は、東京国立近代美術館で開催された「韓国現代絵画展」(1968年)に出品された李の初期の代表作です。蛍光塗料を用いたレリーフ作品《第四の構成A, B》(ともに1968年)と同様、視覚を攪乱させるような錯視効果を強く喚起する作品です。トリッキーな視覚効果を引き起こすこれら作品は、1960年代末の日本に興隆していた傾向を反映しています。

作品:《関係項》 1968/2019年

1968年頃から制作された〈関係項〉は、主に石、鉄、ガラスを組み合わせた立体作品のシリーズです。これらの素材には殆ど手が加えられていません。

李は、観念や意味よりも、ものと場所、ものと空間、ものともの、ものとイメージの関係に着目したのです。1990年代以降、李はものの力学や環境に対しても強く意識を向けるようになり、石の形と鉄の形が相関する〈関係項〉も制作しています。

より近年の作品では、環境に依存するサイトスペシフィックな傾向が強まっており、フランスのラ・トゥーレット修道院で発表された《関係項―棲処(B)》(2017年)はその典型です。

《関係項》1968/2019 年

《関係項》 1968/2019年 石、鉄、ガラス
石:高さ約80cm、鉄板:1.6×240×200cm
ガラス板:1.5×240×200cm 森美術館、東京
Photo by Kei Miyajima

《関係項―棲処(B)》2017年

《関係項―棲処(B)》 2017年 石 作家蔵
展示風景:「ル・コルビュジエの中の李禹煥 記憶の彼方に」展、ラ・トゥーレット修道院、エヴー、フランス
2017年9月20日〜12月20日
©Foundation Le Corbusier, Photo by Jean-Philippe Simard

作品:《関係項-無限の糸》2022年

2021年、李はフランスのアルルにある古代ローマの墓地アリスカンを舞台に個展を開催しました。

礼拝堂内に展示された《関係項-無限の糸》は、鏡のように磨き上げられた丸い大きなステンレスの底面に向かって、上から細い糸が一本垂れ下がる、〈関係項〉シリーズの最新作の一つです。

本展では、兵庫県立美術館の地下から2階へと続く螺旋階段に、本作を元にした新作が設置されます。そこでは、安藤忠雄設計による建築空間と作品との響き合いを感じることができるでしょう。

《関係項―無限の糸》

《関係項―無限の糸》 2022年
ステンレス、糸 サイズ可変 作家蔵
展示風景:「李禹煥 レクイエム」アリスカン、アルル、フランス
2021年10月30日〜2022年9月30日
©Studio Lee Ufan / Photo by Claire Dorn

作品:《点より》と《線より》

1971年にニューヨーク近代美術館でのバーネット・ニューマンの個展に刺激を受けた李は、幼年期に学んでいた書の記憶を思い起こし、絵画における時間の表現に関心を強めました。

1970年初頭から描き始めた〈点より〉と〈線より〉のシリーズは、色彩の濃さが次第に淡くなっていく過程を表しています。行為の痕跡によって時間の経過を示すこのシステマティックなシリーズは、10年ほど続けられます。

《点より》

《点より》 1977年
岩絵具、膠/カンヴァス 182×227cm
東京国立近代美術館

《線より》

《線より》 1977年
岩絵具、膠/カンヴァス 182×227cm
東京国立近代美術館

作品:《風より》と《応答》

1980年代に入ると、〈風より〉と〈風と共に〉のシリーズに顕著なように、画面は荒々しい筆遣いによる混沌とした様相を呈してきます。80年代終わり頃からはストロークの数は少なくなり、画面は次第に何も描かれていない空白が目立つようになります。

2000年代になると、〈照応〉と〈対話〉のシリーズが示すように、描く行為は極端に限定され、ほんの僅かのストロークによる筆跡と、描かれていない空白との反応が試されます。〈点より〉や〈線より〉と対照的に、これらは空間的な絵画のシリーズと言えます。

《風より》

《風より》 1985年
岩絵具、油/カンヴァス 227×182㎝
豊田市美術館

《応答》

《応答》 2021年
アクリル絵具/カンヴァス 291×218cm
作家蔵

李禹煥(リ・ウファン)プロフィール

李禹煥

李禹煥、フランス、アルル、アリスカンにて、
2021年
© StudioLeeUfan / Photo by Claire Dorn

1936年、韓国慶尚南道に生まれる。ソウル大学校美術大学入学後の1956年に来日し、その後、日本大学文学部で哲学を学ぶ。1960年代末から始まった戦後日本美術におけるもっとも重要な動向の一つ、「もの派」を牽引した作家として広く知られている。

1969年には論考「事物から存在へ」が美術出版社芸術評論に入選、1971年刊行の『出会いを求めて』は「もの派」の理論を支える重要文献となった。『余白の芸術』(2000年)は、英語、フランス語、韓国語に翻訳されている。

50年以上に渡り国内外で作品を発表し続けてきた李は、近年ではグッゲンハイム美術館(ニューヨーク、アメリカ合衆国、2011 年)、ヴェルサイユ宮殿(ヴェルサイユ、フランス、2014年)、ポンピド ゥー・センター・メス(メス、フランス、2019 年)で個展を開催するなど、ますます活躍の場を広げている。

国内では、2010年に香川県直島町に安藤忠雄設計の李禹煥美術館が開館している。本展は、「李禹煥 余白の芸術展」(横浜美術館、2005年)以来の大規模な個展となる。

特別展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」開催概要

展覧会名 特別展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」
会期 2022 年12月13日(火)〜2023年2月12日(日)
時間 10:00〜18:00(入場は閉館の30 分前まで)
休館日 月曜日、年末年始[12月31 日(土)〜1 月2日(月)]
※ただし1月9日(月)は開館、1月10日(火)は休館
会場 兵庫県立美術館
住所 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目1−1
アクセス
入場料 一般/1,600円(1,400円)
大学生/1,200円(1,000円)
高校生以下/無料
70 歳以上/800円
障がいのある方(一般)/400円
障がいのある方(大学生) /300円

※価格は全て税込み。
※( )内は前売り価格です。
※前売は一般、大学生のみ。
前売販売期間:10 月1 日(土)〜12 月12 日(月)(会期中は販売しません)
※一般以外の料金でご利用される方は証明書を観覧当日ご提示ください
※障がいのある方1名につき、介護の方1名無料
※コレクション展は別途観覧料が必要です(本展とあわせて観覧される場合は割引があります)
※予約制ではありません。混雑時は入場制限を行いますのでお待ちいただく場合があります
※団体鑑賞をご希望の場合は1ヶ月前までにご連絡ください
公式サイト 李禹煥 公式サイト
美術館公式サイト 兵庫県立美術館 公式サイト
SNS一覧
主催 兵庫県立美術館、朝日新聞社、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
協力 SCAI THE BATHHOUSE
協賛 公益財団法人伊藤文化財団
助成 一般財団法人安藤忠雄文化財団
特別協力 公益財団法人日本教育公務員弘済会 兵庫支部
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この記事を書いた人
Takenaka Kenji

著者名:Takenaka Kenji

デザイン事務所playpark代表、クリエイティブディレクター・Webディレクター・イラストレーター。 趣味は、美術館・展覧会・仏像巡り。 目標:全国の美術館を制覇する事。

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